【『サピエンス全史』とセットで読んでほしい】神は沈黙せず

紹介する本「神は沈黙せず」@山本弘

「この世界を創造した神が何なのか」

というのがテーマである圧倒的に壮大なこの本は、
普通に考えたらありえないことだらけ書かれています。
まさにSFです。

それなのに何故か、他人事だと思えないんです。

ありえないのに、
何故こんなに納得しながら読み進めてしまうのか。
それはつまり、僕たちが生きる今この世界が
少なからず同じ道筋を歩んでいるように感じるから。

読み終わった後に、
国のあり方とか、
世界のあり方、
神のあり方について真剣に考えてしまう。

そんな魅力的な小説です。

サピエンス全史との共通点

認知革命について

サピエンス全史では
「認知革命」
が大きなキーワードとして本が書かれています。

認知革命とは、
『うそや物語、つまりフィクションを信じられる能力を得たこと』
を言います。

これは人間、
厳密に言えば「サピエンス」だけが持っている能力だということです。

わかりやすいのは宗教です。
みんなが信じることでさらに普及され、
そして国ができた。
そして、神は一人だって信じきっているから、
他宗派と血みどろの戦いをするんです。

それほどに、フィクションの力は強いよって話をしてくれます。

化学革命について

15世紀以前、
基本的に『世界の理』は”全て”
聖書に記されていると信じ込まれてきました。

むしろ、人知を超えるような行動が
忌み嫌われるような時代でした。

しかし、「あれ、これもしかして大発見じゃない?」
みたいなことがどんどん出てくるわけです。

大地が実は動いているっていう
“プレートテクトニクス”だったり、

生命は、神が創造したものではないことを謳った
“進化論”なんかがその例です。

だから人間は、
一度今まで信じてきた法則を一旦捨てるんです。

これは、人間は信じていたものを
簡単に乗り換えられるよってことです。

サピエンス全史の内容をおさらいする理由

“認知革命”でフィクションを信じる力を手に入れた人類が、
“科学革命”によって価値観が壊され、
また、新たに価値観を創造していく。

それが“人類の歴史”です。

まさに、この時代をテーマにして”それ”を書き綴ったのがこの小説。

「神は沈黙せず」

なんですね。

“神は沈黙せず”の魅力

読みやすい

この本、淡々と現象を説明しながら物語は進んでいきます。
僕を全く置いてけぼりにしませんでした。親切です。

先輩から借りた本で、
表紙が取れかけてるほど年季が入ってました。
読み始めたときは、いつ書かれた本か気にしてなくて、
扱い悪いなーくらいにしか思ってませんでした笑

改めて言いますが、めちゃくちゃ読みやすいんです。

AIの話とか、政治の話とか、メディアの話とか
今この時代に生きてるか
らSFでもなんでもなく、すっと入ってくるんです。

まさに、昨日今日、問いただされているような話が
つらつら述べられていきます。

むしろ、この本を読むことで整理される感覚があって
頭の中がスッキリするくらいです

確かにそうだよなーって思いながら読み進めていきました。

衝撃の事実(ネタバレではありません)

読み終わって気づいた衝撃の事実は、

この本初版が2003年で、
僕が読んだのが2020年。

17年も前に書かれた作品だということです。

うそだろってなりました。

少なくとも15年先のことを、
まあまあ正確に書きすぎてるんです。

著者は、”15年も前”に世界のあり方に
1つの結論を下しています。

それがすごいんです。

今まに僕たちが生きるこの世界が直面している
大きな課題についてですよ!

今を生きる自分自身、
どんどん不安になる一方なのに、、

15年前にすでに
「大体想像つくけどね笑」
っていてるみたいで。

その結論が正解であれ不正解であれ、凄すぎます。

ぜひ読んでほしい一冊です。

最後に

偶然のようで、
タイミングを見計らわれている気がしてなりません。

15年前に出会っていても
こんなに感じることはなかったと思います。

それから、「サピエンス全史」
たまたま立ち読みして面白すぎて
そのまま買った背景があります。

この2冊をセットで読んでいなかったら、
「神は沈黙せず」は、
“ただのフィクション”止まりでした。

「サピエンス全史」は、
“興味深い本”止まりでした。

今、時代の節目に立って、何を見て、何を感じるのか。
そして、“何を信じるのか”

今、僕が紹介して興味を持たれる方がいれば、
それもまた、必然かもしれません。

読んでみてください。

サピエンス全史」についても以前紹介したので、
ご参考までに。

コメント

  1. […] 神は沈黙せずとは また別の軸で描かれてます。 ⇨神は沈黙せず […]

  2. […] 神は沈黙せずを読んだ時も ジェノサイドを読んだ時も 続きが読みたすぎて悶えていたのに なぜ続きを借りてこなかったのか、、、 […]

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