【トップと実務者の苦悩】製品開発に求められること

自分を生きる





先回も、ハード設計の開発案件について
要求されてきたものをまとめました。
こちら

今回は、時系列に沿って整理します。

製品開発に求められること

要求1 成立しているものを作れ

もともと
企画段階の製品は
アイデアでしかないわけです。

本当にそのアイデアが
技術として具現化できるのかは
また別の次元の話です。

他社の特許に抵触しないか調査したり
他社のコンセプトに対して
どうやって優位性を示していくか考えたりしながら
どんどん方向性を絞り
具体的な製品に絞っていくのです。

この段階では、
まずは青写真を描けることが重要です
トップはそれが魅力的に語れれば
それでニンマリしてくれます

小型で軽量なのに
性能は魅力的。

そんなものができればいいのですが、、、
という感じですが、
この段階は魅力が語れればそれでOKです。

要求2 安くせよ

続いて安く作れというお達しがきます。

要求1で具体的な市場を思い浮かべて
どれくらい市場があるところに
どれくらいのシェアが見込めそうなのか
という拡販戦略を描きます。

どの程度のシェアを獲得できそうか考えるときには
コスト的にどの位置にいるか
そこを明確に持っておく必要があります

売価のイメージがついたら、
“目標の原価”が決まってきます
そこを目ざして作り方のイメージを膨らませるのです

ただし、
基本的に理想的な価格に
ものを収めるのは非常に難しく、
できたら嬉しい
チャレンジングなコスト低減策を
盛り込まないと実現できなくなります

この段階から、
どんどん理想から離れていきます。

安くするためには
製品のスペックを少しずつ落としたり
材料を安くしたりする必要が出てきて
体格は少し大きくなったり
重量も重くなったりしながら、
少しずつスペックが落ちていくことになります。

要求3 実現出来るようにしなさい

上述したように
無理やりなコスト目標を掲げると
無理やりなコスト低減策を
盛り込む必要が出てきます

それは
“やれる範囲で節約をしなさい”
と言われるのと一緒で、
現時的な範囲で安くしなさいよ
という指摘を受けることになります。

安くするのもアイデア
魅力的にするのもアイデアですが
“実現出来る形にする”
という作業は急に現実的です

当たり前のことを言われているに過ぎないのですが
ここまで積み上げてきたものを
少しずつ崩して譲歩しながら
一番いい形を目指していかなければいけません

制約1 残業するな

お客さんに魅力的だと思ってもらうための機能を
できるだけ安く具現化する方法を
模索するのは非常に難しいです

なぜなら、
あちらを立てればこちらが立たないものだからです

お互いの折り合いをつけながら
どちらも成り立つギリギリのラインを探るというのは
非常に難しいことです。

たくさん出したアイデアを
1つずつ評価しながら
まるバツ判断していくわけです

この判断をミスしてはいけないわけですから
一番慎重に進めなければいけません。

だからと言って
残業をするなと言います。

労務費を下げることで
少しでも製品の価値を上げるためです。

考えるだけでも難しいものを
最も効率の良い形で形にすることを求められます

制約2 早くしろ

かけられる時間が有限である中でも
納期は変わりません。

対面にはお客さんがいるので
こちらの都合でまだ形になりませんとは言えません

ですから、
時間は削りながら
厳しい制約のもと
答えを導き出さなければいけないということにんなります。

まあ、当然なんですけど、
言うは易しだと感じて仕方ないです。

最後に

明文化すれば
トップの要求が当然の話をしていることもわかります
中の人間の私情を抜けば
最善の進め方は簡単に見えてきます。

そう思うと
当事者たちは苦労してしかるべきだと
言えるのでしょうか?

おそらく、
そう言えるんでしょう、、

こういうしんどさを
実際に経験した実務の人間が
この苦労を後続にさせないようにすることが
何よりも大切なのです

当事者が、
苦しい思いをしながら
その辛さを残す、
そして、その解決策を
仕組みとして残すことが大事なのです。

今まさに自分がその立場であることを
再確認いたしました。

次に誰が同じ役目になろうと
確実にやり切れるように
俯瞰した目で
まとめ切りたいところです。

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