今、世界を悩ます大きな流れと、大きな問題があります。
大きな流れはナショナリズムと呼ばれ、
大きな問題は、核・生態系・テクノロージーの3つに分けられるようです。
それを踏まえて、
『よさこい』って文化は最先端を行き、
日本人が、そのような世界の難題に立ち向かうための
1つのあるべき姿ではないかと考えました。
サピエンス全史の著者ユヴァル・ノア・ハラリ先生が手がけた
21Lessonsを読んでいるところです。
21個の項目の7つ目「ナショナリズム」を読みながら考えた話です。
ご参考に。
ナショナリズムについて
ナショナリズムとは
忠誠心や愛国心を持つ動きのことを言います。
自分がこの国の人間だと思う気持ちがあるおかげて、
法律やルールが正しく機能するわけです。
オリンピックやW杯で心一つに盛り上がり、歓びを分かち合えるわけです。
ナショナリズムの加速
ただ、現代のナショナリズムが行き過ぎているよっていう話です。
例えば記憶に新しい、イギリスのEU脱退。
トランプが進めるアメリカ至上主義。
ロシアがプーチン一頭で国営しているのもそう。
ボーダーレスに世界中の国とやり取りするのではなくて、
しっかり国境を作る。
自国をまず優先にする考え方です。
これの何が問題か?
この考え方は、自国優先。他は後回し(どうでもいい)ということです。
後で述べる世界的な問題ってのは、
世界中で約束しておかないと,手がつけられないことだらけなんです。
世界が繋がっているから、どこかの国の痛手が同時に自国の痛手にもなる。
グローバルな世界では、そういう考え方のもと、
世界でグローナルな問題に立ち向かおうとしているわけです。
だから、この動きは、まさに逆向きを行き
絶妙な均衡を崩しかねないわけです。
今後世界が直面していく3つの問題
1.核の難題
2.生態系の難題
3.テクノロジーの難題
その中でもとりわけ『生態系の難題』を取りあげます。
地球温暖化ってもう最終局面まできてるようです。
特に、南極や北極といった極地の氷が溶ける問題。
これが実はめちゃ深刻らしいです。
極地の氷は、太陽からの光を跳ね返す役割を果たしていたらしいです。
つまり、極地の氷が溶けることは、2倍で効いてくるってことらしいです。
しかもそのボーダーラインは日に日に迫っていると。
そして、この問題を止められるのは個人の問題でも、一国の問題でもない。
世界の問題なんだよってことです。
そんな問題がいくつもある中で、ナショナリズムで世界と距離を置くこと。
これは、よくないんじゃない?ってハラリ先生は言ってます。
日本とナショナリズム
どこによさこいが結び付くんですか。
って流れで話が進んできましたね。
僕は日本こそナショナリズム(適度な)進めていいと思うんですよ。
日本って四季があって、美味しい海の幸に恵まれている。
それから、負の遺産もあって、天災や人災について痛みも知っている。
日本で生きるということは、地球と生きることそのものだなと思うわけです。
だから、もう少しこの日本という国を愛して、
日本人としての生き方ってのを提案できれば、
少しでも世界を動かせるのではないかと思う次第なのです。
日本人にしか伝えられないことってたくさんあると思います。
『よさこい』という生き方
その中でも、『よさこい』って文化は中々素敵だと思うんです。
『よさこい』通じて地元や日本が嫌いになったことはありますか?
地元に根を下ろして、その土地の魅力で感動を届ける。
伝統にも、特産にも、自然にもどんどん愛着がわきます。
それを通してコミュニティが広がっていく。
大学入学とともに始めたとして、そこが地元じゃないにしても、
所属したら、そこが第二の故郷になっていきます。
地元よりもよく知った場所になります。
そういう文化があることが素晴らしいと思いませんか?
地元を愛する
よさこいの作品を作るにおいて、地域について詳しく調べることは外せません。
そのチームがどのように地元を解釈し、魅力をどこに感じるかで
それぞれの色が出てきます。
そうやって築いた愛着ある地元の文化は
どんなに技術が進歩しても無くならないと思います。
むしろ、そういう文化こそが、
技術革新の先に人々が行き着く場所なのではないか。
と、さえ感じます。
感動を創る
最近常々思うのは『生み出すこと』が
ものすごい価値を持っているということです。
技術が進歩して当たり前にできるようになったものは、
どんどん価値を失っていきます。
それに比べて『よさこい』はどうだろうか。
多ければ数百人の知恵が集結して、長い時間と研鑽の末に完成します。
そしてそれは基本的にナマモノで、期間限定。そして一品モノ。
こんなもの、人間以外がどうやって作るんですか?
むしろ、日本人以外がどうやって作るんですか?
プライスレスといえば安く聞こえてしまいますが、
僕はそういうものが大事なのではと感じています。
グローバリゼーション
『よさこい』の魅力はどこにでも根が下ろせるからこそ広がる
唯一無二のネットワークにあると思います。
チーム同士が認め合って、一つの地域を盛り上げる。
地域同士が認め合って、大きな祭りを盛り上げる。
大きな祭り同士が認め合えれば、それはすなわち国の文化に成り得て、
国の文化になれば世界のものになると思うんです。
最後に
冒頭に述べたナショナリズムは、自国至上主義から来るもの。
他は二の次。どうでもいい。
日本ができる、ナショナリズムはそれぞれを認め合うというもの。
それは、天災や人災を含めた負の遺産も含めて。
『よさこい』にはその文化がすでに根付いている。
そこが素晴らしい。
そして、それが『人間にしかできない』モノだから、
さらに素晴らしい。
『よさこい』が、100年続く文化になることを願って止みません。
蛇足
ハラリ先生がナショナリズムの項で最後に語っているのは
政治家はここまで考えてくれているのかということ。
票を入れろと言われたら、こう聞けと。
「あなたは、世界が抱える3つの難題解決に対してどう行動をとるのか?」
「2040年の最悪のシナリオと、最善のシナリオは描けているのか?」
目先の局面しか見えてないやつを支持するなと。
考える時間と題材がたくさんある今だからこそ、
自分の目で見定めていきたいと思います。
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